2019.Aug. 20
先日の「Ortle XR4 DISC」試乗レポートに引き続き、今回は「Oltre XR3」と「Specialissima」をレポート致します。

■Bianchi Oltre XR3 RIM

■Bianchi Oltre XR3 DISC
上位モデル「Oltre XR4」が展開される事から“下位グレードだろう”と思いこんでいたこのモデル。
実際乗ってみると『決して下位グレードではなく別の魅力のあるバイク』と言えます。

それもそのハズ。
多くのブランドが同じ金型×カーボンファイバーのグレードダウンによりコストダウンを図るなか、
Bianchiのバイク作りはコンセプトを決め、1台1台フレームの形状と設計を変え作り込んでいます。
その為メガブランドに比べ若干価格は高くなりがちですが、華やかなブランドイメージの裏にフレームのポテンシャルを100%引き出すべくバイクをコツコツ造る堅実なブランドなのです。

試乗ではBianchi本社スタッフの方々と一緒に乗れる場面もありました。
(左:クラウディオ・マスナタ氏/右:アンジェロ・レッキ氏)
実はこのお二人、すごい方々でクラウディオ氏はイタリア トラック競技チャンピオン、アンジェロ氏はジロ・デ・イタリアで総合14位の成績を残したとても素晴らしい経歴の方たち!!
どおりでペダリングが綺麗なワケです。笑
そしてこんな“本物のライダー”達で造っているのが『Bianchi』なのです。

「Oltre XR4」よりもややゴツめのBB周り。
見るからに硬いはずなのに実際乗ると裏切られるのが不思議です。

ピュアレーサー向けに作り込んだ「Oltre XR4」に対し「Oltre XR3」はホビーレーサーにも扱いやすいよう考えられ設計された様で、リアバックの形状はXR4のそれとは大きく形状が異なります。
従来から存在するアワーグラスシートステーと呼ばれる湾曲が大きな形状はCountervailと相性が良く、より突き上げ感が少ない乗り心地の良さを提供してくれました。
ハンドリングもXR4に比べやや穏やかでロングライドで疲れてきた頃合いでも扱いやすそうです。
「どんなにハイパワーなペダリングをしても推進力に変えられるハイスピード・ピュアレーシングバイクOltre XR4」
も魅力的ですが
「疲労を抑え、長距離をハイスピードでこなす万能なOltre XR3」もとても魅力的…う~む。悩ましいですね♡
こちらのBianchi LABの実験動画からもいかにCountervailが有効かが見て取れます。

■Bianchi Specialissima
ラストはBianchiが誇るクライミングバイク「Specialissima」

かの有名なFerrariのワークスレーシングチーム「Scuderia Ferrari(スクデーリア フェラーリ)」とのコラボでも有名なモデルです。


オーソドックスな丸パイプ形状のチューブにノーマルタイプのRIMブレーキ。
正直なトコロ、スペック上 目新しい部分がないモデルだけに乗る前は過少評価していました。

しかし実際に乗ってみるとイメージがガラリ。
最もCountervailの良さが際立っていた絶妙なバランスの良さ。
“シルキー”という言葉がこれ程までピッタリのバイクに未だかつて出会った事がありません。
バイクの挙動がバタつかず、スムーズそのもの。
軽量で上質な乗り心地はどこまでも走っていたくなる程やみつきの乗り味です。
レーシングモデルであるOltreシリーズの高トルク時のレスポンスの良さはありませんが、全くコンセプトが違う。という事なのでしょう。
試乗車ではレスポンスの良い硬めな乗り味の「フルクラム レーシングゼロ」に「ヴィットリア コルサ クリンチャー25c」という組み合わせでしたが、チューブレスタイヤを履かせたらまた一味違う魅力に化けるんだろうなぁと衝撃を受けたモデルがこの「Specialissima」です。
今回試乗させて頂いた3モデルはどれも違う魅力を持った素晴らしいバイクでした。
今後、皆さまにもBianchiのライドフィールを体験して頂くべく試乗会等も計画していきたいと考えておりますのでお楽しみに。
スペックの詳細やラインナップ等、Bianchiでご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。
お客様の安全とスタッフの健康状態を保つ為、何卒ご理解とご協力の程よろしくお願いいたします。